昨年度実施実績MV
業務効率化コース

製造クイント株式会社

コネクタの製造から検査、冶具の設計・製作を手がける事業会社。本社は町田市。従業員数は35名。

▲写真左より、中島永遠さん(業務効率化コース参加)、吉川美加子さん(業務効率化コース参加)、福泉健介さん(業務効率化コース参加)

取り組みの経緯

  • 2022年6月
    社内のDXを検討し、サービスを探していたが、会社に合うシステムをどう見つければいいかわからない状況だった。本プログラムについてFAXで知り参加を検討
  • 2022年8月
    本プログラムに参加。実務に活かすことを念頭に置きUdemyでの学習を開始した。業務効率化のため、RPAツールなどを中心に社内で学習し開発に着手
  • 2022年9月
    業務用メールに添付されている注文書を自動的に振り分けられる簡易なRPAツールを開発し、社内でテストと改良を重ねる。結果としてメール開封にかかる時間を削減
  • 2022年11月
    プログラムに参加した社員がPythonを学習して、日報集計ツールの開発に着手し、社内でテスト的に運用。集計時間を短縮することに成功した

社員の内製で
会社に適した業務改善を実行

  • 日々の業務の運用が課題

    当社はコネクタの製造を主とする事業を展開しており、コネクタの試作から量産品の組み立てなどを行っています。社内で運用する生産指示書や日報などを紙で運用していたことに課題がありました。二重転記や記載内容の確認作業などの業務が膨大になり、一方で入力ミスも起こっていました。そのため、なんとか紙をデジタルに変えたいと考えており、以前からDXの重要性を認識していました。さまざまなサービスや他企業の導入事例を情報収集していましたが、デジタルに対する基礎知識がなく、何を導入すれば解決するのかわからないという状況でした。そんな時、本プログラムを知り、学習意欲のある社員とともに申し込みました。

    代表取締役 吉川 美加子 さん
    代表取締役吉川 美加子 さん
    教育業、製造業などでの勤務を経て、2009年にクイント株式会社を創業。社内の業務効率化に向けて、本プログラムに参加。
  • プログラムでの学び

    プログラムでは、DXスキル診断を最初に受検するのですが、参加した社員は全員初心者レベルと判定されました。学習計画書ではそれぞれのレベルに合わせた形でラーニングパスが設定されており、レベル別に学びやすくなっていました。また、Udemyはオンラインで受講できるうえ、講座が細切れになっており、業務の合間でも学びやすかったです。オフラインで会場に行って5時間の研修など、従来の形では業務との兼ね合いでなかなか時間が捻出しにくかったので、学習が進めやすかったと思います。本プログラムの参加目的は「学習」ではなく、「実務に活かす」ことと捉えていましたので、学習したらとにかく手を動かすようにしていました。基本的な表計算ツールのショートカットや関数などの講座も見て、学んだらすぐに日常業務で利用することを意識していました。

    • 経営課題の整理

      経営課題の整理
      経験豊富なDXコンサルタントとの
      面談を基に経営課題を整理
    • 経営課題の整理

      育成スキルの明確化
      DXスキル診断の結果も踏まえ
      現在地と育成したいスキルを明確化
    • 経営課題の整理

      学習計画書作成
      育成スキルのレベルと内容に応じた
      個別最適な学習カリキュラムを作成
  • 学習を機にRPAツールを活用

    当社の注文書のほとんどがメール添付で送付されてきます。今まではメールの振り分け機能を使って注文のみのフォルダに振り分けられるようにしていましたが、注文が来た時にRPAツールを起動し、以下の対応をできるようにしました。RPAはUdemyのラーニングパスの中に初心者から学べるものがあったので、学習し構築しました。
    1. メールに添付されている注文書の中身を確認し振り分け
    2. 表計算ツールに転記
    3. 2名の担当者に転記された表計算ツールと注文書(PDF)をメールで送付
    RPAを構築したことでメールを開封する時間が削減できました。大きな時間短縮ではないですが、面倒に感じる作業時間が削減されたことでどの担当者にも満足してもらえる結果になりました。
    当社は1つの作業の占める割合が少なく、さまざまな作業の積み重ねが多いため、システム化は人件費以上に費用がかかってしまいますし、自動化を外部に依頼すると外部に理解してもらう手間もかかります。自社の社員で構築するシステムだと、構築後もツールに慣れればなれるほど、改善できる点がみつかり気軽に改善できます。外注ではなく社員がツールの利用方法を学習し、ツールを内製したからこそ当社に適した形で自動化を進めていけていると感じています。

    コネクタ検査の様子
    コネクタ検査の様子
  • 学びで次の課題解決

    現在は、Pythonを学習して、日報集計ツールを作っています。2022年11月中旬から着手し、12月は実際に試して集計してみたところ1カ月分の集計を数時間短縮できるようになりました。会社の課題は全て解決したわけではないので、まだまだ解決しなければいけない課題が多いです。今後も学習を続け、社員とともに着実に解決していきたいと考えています。

    学びで次の課題解決を

2022年度プログラム参加企業の事例